Search
Calendar
   1234
567891011
12131415161718
19202122232425
262728293031 
<< July 2020 >>
潮見表 日本
New Entries
Recent Comment
Archives
Profile
Links
mobile
qrcode
RSSATOM 無料ブログ作成サービス JUGEM
2020

1969年、6月、、、、

島暮らしで唯一の情報源はラジオだった。

メキシコ・バハカリフォルニアで先端に身を潜めているとき、

ルクセンブルグ生まれの男と物々交換したラジオは

遙か遠くからの短波を受信できる優れものだった。

その価値を知るのは島に渡って来てからだが、

彼はルクセンブルグでラジオ局に勤めていた。

厳密に言えばラジオ局を仲間と開局したひとりだった。

全てのメディアが政府の管理下におかれる中、

真実を伝えるために無政府主義の電波を出し、

その結果、ドイツやフランスといった西側諸国のみならず

共産国家のソビエトからも狙われ始め

サンフランシスコに逃げ込んだ。

1967年のことだ。

ヘイトアシュベリーでも

彼のことは有名で大歓迎を受けた。

政府批判を公然と行い、

英国で影響を受けた若者たちが

船上から違法電波を出す切っ掛けを作り

短波放送は遠くまで真実を伝える

貴重なメディアになった。

 

島に暮らしてUSメインランドからの

短波放送を定期的に聴いていたが、

1969年の夏、ベトナム反戦、人種差別反対

男女平等、経済最優先な社会反対、自然主義、、、

愛と自由と平和をモットーに、

音楽とアートの祭典が開催されると、

多くのラジオ局が伝え始めた。

正確な日時と場所は、、、、

はっきりしていないようだ。

でも、とてもなく大きな会場で

どうやらニューヨークの郊外、という噂が立ち始めた。

 

僕は意を決して、行ってみようと思い立ち

身ひとつでユカタン半島に渡り

ティワナを目指した。

2年前とは変わり、町には

アメリカ本土からのヒッピーが多く、

チーチー&ジョンという二人連れと

意気投合して彼らの車に乗せてもらい

国境を越え、サンディエゴまで連れてきてもらった。

まったくぶっ飛び放しのコンビは

会話そのものがギャグ、どこまで本気か分からなかったが

結局は全部、本気だった。

 

サンディエゴに着くと

「この家はファミリーだから、ゆっりしていけよ」と

紹介された一族は野菜を作り、子供たちは学校に行かず

親たちが勉強、といっても学校の勉強ではなく

森や海岸での自然学習を主に

シェークスピアや前衛的な演劇、音楽を

遊びながら教えていた。

ほんの数年でこれほど社会が変わるか?と

正直嬉しい驚きに満たされた。

アートと音楽の祭典い話がなると

全員で行くから同行しろよ、

但し、スクールバスをペイントするのを

手伝い、トラベル中は得意なことを担当する、

お約束はそれだけだった。

もちろん金はいらない。町々で

キャンディーと手作りの雑貨をサンダル、シャツなどを

売りながらガソリン代と食費を

稼ぐスタイルだ。

 

僕は魚料理が得意だったが

全員が完全なベジタリアンだったので

ひたすらペイントと車の修繕担当になった。

ペンキの色、ブラシの選び方は

近所の名人、リック・グリフィンという

片目のサーファーから教わった。

 

完成まで20日間、といっても

移動中でもペイントは加えた。

ハトやビートル、虹の色を増やしたり

補助剤の聴き方次第で変貌していく、

それがみんなを楽しませた。

デトロイトでバッテリーをトリプルにしたら

ギターアンプも四六時中、オンでフルボリューで

ロックを演奏できるようになった。

 

スクールバス(スクーリー)のラジオからは

8月15日の朝からウッドストックという

田舎で音楽とアートの祭典が開催れると

繰り返しアナウンスされるようになった。

会場に着くとステージが組み立てられ始められていた。

1週間も前に到着してしまったのだ。

だからボランティアとして、

ステージを設置するための木材運び、

テント設営など手伝い、

客のつもりがスタッフ側になった。

実は先日まで予定していた場所が借りられず

急遽、ここに移ったらしい。

広大な農場で近場には水もあり

余りに熱い日中はみんなで

真っ裸で水に浸かり泳いだり

メイククラブを楽しんだ。

 

ステージとその周りが完成して

会場を囲む柵もとりあえず立ったところで

スタートまでにはまだ数日あるにもかかわらず

ひっきりなしに車で押し寄せ始める。

やっぱり派手なサイケデリックなスクリーも多く

ヘイトで顔見知りだった者も数多く再開した。

この2年と約半年、何が起きたか

みんな熱く語っていたが

全員が一度にしゃべるので理解できなかった。

ただ、かつて経験したことのない革命が

勃発したことだけは分かった。

その源たちが全米全土から

ここウッドストックに集結するという。

 

余りにたくさんの人がここを目指し

道路は渋滞でストップ、食料や水が不足する

事態が予想され、政府はこの地域を

緊急地帯にしたという噂がラジオから流れている。

 

それでも車と人は増える一方で

チケットはすでに完売、入りきれない人たちが

ついには強行突破して・・・・

正式にフリーコンサートになった。

 

見たこともない大観衆がさらに押し寄せ、

一歩間違えば大暴動になる空気が漂う中、

誰かがLOVE&PEACEと叫んでいる。

誰から戦争反対と叫んでいる。

誰から人種差別反対と白人と黒人が抱き合っている。

 

膨大な数の人たちが

愛と平和と自由を謳歌し始めると

会場は煙に包まれ

踊る者、瞑想にふける者、愛し合うもの、

何でもあり、但し喧嘩や暴力だけは全くなかった。

むしろ、水飲み場では譲り合い、食料は

シェアーされ、数メーター以内の人たちは

仲間となり、仲間のグループは隣のグループと仲間になり、

連鎖的に数十万人が、、、つ・な・が・っ・た。

 

F・U・C・K ベトナム戦争、、、

と数十万人が叫んだ!!!

 

無政府状態だが

見事までに秩序が取れている。

 

ヘリコプターが頭上を飛び

出演者たちがやって来ているらしい。

 

もうすぐ始まる。

 

俺たちは同じ意識を共有する

自由だ。自由こそ全てだ。

 

奇妙なピルをビールで飲み干し

30分くらいの間に悪夢を見た・・・

2020年3月「海へ行くことを禁止する」

悪い夢にもほどがある。

 

目を覚ますと、

僕はステージ上の下手にいて、

大きなアフリカ系リッチー・ヘブンスが

ギターをかき鳴らし「フリーダム」と熱唱していた。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

posted by: ozartsurf | - | 21:09 | comments(0) | - |-